ジモプチトリップvol.18 行基が彫った薬師如来像が拝める!鈴熊寺【吉富町】
公開日:2019年10月09日 (更新日:2024年04月18日)
ライター:Yosaroh
まだまだ様々な見所が満載のNOASエリア。地元だからこそ気軽にフラっと訪れることが出来るプチ名所を紹介していきます。
今回は築上郡吉富町で、あの行基が彫ったと言われる貴重な薬師如来像のある、通称「すずくまでら」と呼ばれる鈴熊寺(れいゆうじ)に行ってきました。
お寺はどこ?
吉富町の鈴熊山(すずくまやま)公園と言えば聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
実は鈴熊寺(れいゆうじ)とどんぐり公園合わせて鈴熊山公園と言うそうです。
地図を見ると、丁度中央部分がお寺ですね。
涅槃石を目指す
まずは駐車場から階段を登った先にある道をぐるっと周って涅槃石(ねはんせき)を目指します。
道中は手入れされた竹林に囲まれて爽やかな雰囲気です。
涅槃石に到着
目的の涅槃石に到着しました。
なにやら上部には模様が。真ん中から下へ向かってはなにやら丸いものが…。
よく分からないのでもう少し近付いてみます。
涅槃石を近くで見ると!!
!!
近くで見ると顔がたくさん!!
一瞬、心臓が止まるかと思いました。
実はライター、無知でお恥ずかしいのですが、涅槃は寝ているお釈迦さまだと思っていたのですか、涅槃とはお釈迦さまの死を意味するそうです。
この石の真ん中に横たわっているのがお釈迦さまで、周りに見える顔は嘆き悲しむ弟子達がお釈迦さまを見守っているのだそう。上部に見えていた模様はどうやら雲で、お釈迦さまの母がお釈迦さまを救うため、薬を持って降って来ようとしているのだとか。
一つの石にもこんなストーリーがあるとは。こちらの涅槃石は1823年に彫られた町指定の文化財だそうです。
いざ鈴熊寺へ
涅槃石を拝んだ後は再び山の上部にある鈴熊寺を目指します。
鈴熊寺は行基がこの土地に734年に建設したもので、御住職によると、吉富町、しんよしとみ、太平の中で真言宗のお寺はこちらだけなのだとか。
毎月8日の8:00過ぎから夕方まで御本尊の薬師如来像をご開帳されているそうなのですが、今回は特別に御住職のご好意で扉を開けて頂きました。
まずはこちらのお堂から
入ってすぐに立派な石仏が。
お参りをさせてもらってから部屋の中を見渡すと、色々気になるものが。
不思議な道具が
お参りさせてもらった所からまた一段高い所に設置されていた座布団と不思議な道具。
なかなか見る機会は少ないのではないでしょうか。
こちらの道具は護摩焚きに使用される道具なんだそう。
天井にも
天井をよくよく見ると絵が描かれています。
御住職曰く、護摩焚きをしていた部屋のため、それで天井がこのようになっているのだとか。
残念ながら消えてしまった絵もあるので、修復の予定はないそうです。まだ見える絵もあったので、それを見られてライターはラッキーだったと言えるでしょう。
次は
こちらは四国88箇所巡りに行ったことのある人が作った石仏で、元々鈴熊山に納められていたのだそう。それを一ヶ所に集めたのだとか。
人々の想いが感じられるような気がします。
いよいよ御本尊へ
いよいよ御本尊の薬師如来像を拝観させて頂きます。
あの有名な行基が彫った、ということもあるのですが、こちらの薬師如来像、実は国指定重要文化財なんですよ…。
正直、なんだかすごく緊張してしまいます。
そうこうしている内に目の前に薬師如来像が!
やはり国指定。顔つきが違います。なんだか体もつやつやしています。
すると御住職が、
「人が撫でた所がつやつやになるんですよ。」
と一言。
なるほど!皆に愛されているのが分かる一言ですね。そして、御住職から新たな情報が。
「座って見るとまたお顔が変わるんですよ。」
なんと!これは座ってみるしかない!
座って見る
こちらが座って見た様子です。確かに穏やかだったお顔がもっと穏やかになったような気がします。
更に御住職から初耳な話が。
「薬壺を持っていらっしゃる薬師如来様は病気を治す、持っていない薬師如来様は病気を予防する、と言われているんですよ。」
今まで意識した事が無かったのですが、確かにこちらの薬師如来様は薬壺を持っていらっしゃいます。なので、病気を治してくださる薬師如来様ですね。
不思議な事にお参りしに来る年配の方なんかは、来る時はやっと辿り着くような風でも、帰りはシャキンとして帰られるんだとか。
今回のジモプチ、ライターも初めて知ることも多く、勉強させて頂きました。ライターは今回はご開帳日以外に特別に拝観させて頂きましたが、ご開帳以外の拝観希望の団体様は吉富町の教育委員会に問い合わせて予約することで拝観が可能だそうです。貴重な文化財、是非観に行ってみてはいかがでしょうか。
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Yosaroh
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