まだまだ様々な見所が満載のNOASエリア。地元だからこそ気軽にフラっと訪れることが出来るプチ名所を紹介していきます。
今回ご紹介するのは宇佐市安心院にある鏝絵(こてえ)。なんと、全国一の密集度を誇るのだとか。町の中の風景に溶け込むように現れる絵は匠の技を感じるアートです。古いものでは明治時代の頃のものも!
駐車場は2ヶ所
鏝絵を見学するために気になるのが駐車場ですよね。ご心配なかれ。なんと、駐車場が2ヶ所もあるんです。「下市観光 憩いの広場」とかかれた案内板が目印です。
写真の駐車場は下毛地区公民館の敷地内にあり、もう1ヶ所は縣屋酒造さんの隣にあります。
まずは鏝絵マップを手に入れよう
鏝絵見学を始める前に、まずは鏝絵マップを手にいれましょう。近隣の鏝絵の場所が分かりやすく記載されているため、見学がぐっと楽になります。
紙ベースのマップは宇佐市安心院支所、または観光協会で手に入るようです。
スマホを持っている人は公民館側の駐車場にも看板バージョンのマップがあるので、写真を撮っておくと便利です。
駐車場からスタート!
すでに駐車場から鏝絵を見ることが出来ます。
この鏝絵は平成26年10月に永田知徳さんによって制作された布袋様で、下毛の里の安寧を祈願しているそうです。
それでは、ライターが撮影した鏝絵ギャラリーをしばしお楽しみください。
波兎と家紋(明治20年代・左官職人製作)
家内安全と子孫繁栄を願った鏝絵。
左官職人・ぶどう・すっぽん(平成16年・江藤智子製作)
左官職人が安心院名物のぶどうとすっぽんを制作している様を表現した鏝絵。
分福茶釜(平成16年・石田覚蔵製作)
お茶の渡辺園の鏝絵。
美味しいお茶を飲みながら幸せを分けてもらうように、昔話の文福茶釜の字を分福にしたそう。
子供の散髪(平成16年・江藤智子製作)
山上理容店の鏝絵。
博多人形をモチーフにしているそう。
お兄ちゃんに無理矢理バリカンで頭を刈られる弟の切なそうな顔がインパクトがありますね。
像?
鏝絵巡りを始めて早々、なんとも可愛らしい像が!…と思ったら猫さんでした。
近付いても全く微動だにしません。まるで塀と一体化しているかのようです。
しかし可愛らしい…。人懐っこさからみても地域の愛され猫なのかもしれませんね。
駆ける馬(平成19年・江藤智子製作)
水墨画風に制作された鏝絵。末広がりと家業の繁栄を願っているそう。
鼠(平成14年・後藤五郎製作)
安心院印刷邸の鏝絵。
ペンとインクが描かれた鏝絵は印刷屋さんならではのデザイン。どこかコミカルな鼠の様子が愛らしいですね。
虎(明治20年代・高吉製作)
虎には魔除けの意味があるとか。
虎(平成14年・江藤智子製作)
佐藤印刷の鏝絵。
ほとんど顔料は使わずに制作さるているそうです。虎が咥えている「Print」と書かれた紙は印刷屋さんならではで楽しいですね。
東椎屋の滝のぼりの鯉とスッポン(平成16年・永田知徳製作)
やまさ旅館の鏝絵。
力強さを感じますね。やまさ旅館はスッポン料理が有名なのだそうです。
十二単衣の女性(平成16年・江藤智子製作)
ファッションコアの鏝絵。
桜の花びらも一枚一枚が鏝で丁寧に作られているそう。こちらの店舗さんでは店内で鏝絵教室の生徒さんたちの作品も見られるそうですよ。
恵比寿と弁財天(平成13年・永田知徳製作)
ファッションコア カワノの鏝絵。
恵比寿は商売繁盛の神、弁財天は音楽・福徳・財宝の女神だそう。
恵比寿・大黒・鯛の三番叟 (さんばんそう)(明治28年・長野鐵蔵製作)
文楽のめでたい舞を恵比寿、大黒、鯛のバージョンで表現したユーモア溢れる鏝絵。
一富士、二鷹、三茄子(明治23年・長野鐵蔵製作)
平成16年に鏝絵師の永田知徳が7ヶ月かけて修復しているそう。
唐獅子と竹(明治20年代・高吉(正憲)製作)
唐獅子(ライオン)は学問の神様のお使いなんだそうです。
製作者の高吉氏は「流しの左官」と呼ばれているんだとか。
毘沙門天・弁財天・布袋(平成16年・江藤智子製作)
縣屋酒造の鏝絵。
こちらの酒造の社長ご夫妻をイメージして作られたそうです。
こちらの鏝絵は昔ながらの技法で制作されているそう。
富士山(明治17年・長野鐵蔵製作)
市指定史跡 重松家別邸の鏝絵。
日本一の商売繁盛を願って作られたものだそう。
虎と富士山(明治17年・長野鐵蔵製作)
市指定史跡 重松家別邸の鏝絵。
この魔除けの意味のある虎鏝絵が作られた当時、コレラや天然痘が流行していたそう。
龍と三階松(明治17年・長野鐵蔵製作)
市指定史跡 重松家別邸の鏝絵。
全国の鏝絵の中でも5本の指に入るほど素晴らしい鏝絵なのだとか。
大黒様と発動機(平成16年・石田覚蔵製作)
Vベルトかわのの鏝絵。
かつては農機具の商売をしていたこちらの店舗さんの鏝絵は豊かな農作物が生まれることを願っているのだそう。
豊饒(ほうじょう)の田(平成16年・江藤智子製作)
昔ながらの収穫風景が表現されたこの鏝絵は前町農業委員会の委員長のこちらのお宅の方の思いが込められているそう。
布袋さま(平成16年・石田覚蔵製作)
ふくよかな布袋さまがまさに福を呼んでくれそうな作品です。
松と猪と墨つぼ(平成16年・江藤智子製作)
平松理容店の鏝絵。
松は平松の松で不老長寿を意味し、猪はご主人の干支、墨つぼはご主人の仕事道具、と全てがこちらのお宅に関連したものであるそう。
松と鷹(明治20年代・高吉(正憲)製作)
100年以上経過しているにも関わらず、当時の色彩そのままの作品なんだそう。
牡丹(平成16年・江藤智子製作)
志め乃亭の鏝絵。
漆喰の美しさが生かされた作品。百華草庵は店の屋号だそう。
招き猫(昭和初年・製作者不明)
おそらく100年程前の作品だと言われているこちらの鏝絵。対になっているもう1匹はなんと県立博物館に所蔵されているそう。
鶴と亀(明治時代・矢野姓製作)
2017年に安心院町筌ノ口の筌口邸より移設されたそう。
鯛釣り恵比寿(明治43年・佐藤本太郎製作)
鯛を釣り上げる瞬間を表現した作品。
なんと釣竿の部分には本物の竹が使用されているそう。
松に鷹(明治時代・製作者調査中)
大分県立安心院高等学校の鏝絵。
高校生に鏝絵の素晴らしさや価値などを認識してもらうように設置されたそう。
ジキタリス(平成14年・原田進製作)
古荘医院の鏝絵。
こちらは内科、循環器の専門の医院で、ジキタリスは強心剤の薬草なんだそうです。
七福神(平成11年・山倉忠男、樋口勉製作)
宇佐市安心院支所の鏝絵。
エントランスに入ってすぐ左手にあります。
鏝絵で安心院町(平成22年・江藤智子製作)
安心院観光協会の鏝絵。
こちらの看板も兼ねて表現されているそう。馬は9頭で「うまくいく」という意味もあるとか。
松と鶴(平成10年・永田知徳製作)
この鏝絵は製作者の永田氏の第1作なんだそう。
恵比寿とスッポン(平成16年・江藤智子製作)
堀菓子舗の鏝絵。
銘菓スッポンがこちらの店舗では有名で、中に17年飼っているスッポンもいるそうです。こちらの鏝絵の恵比寿が釣り上げているのは…スッポン!
馬(平成19年・江藤智子製作)
ファッションコアかわのの鏝絵。
馬が好きな製作者の江藤さんが作成した生き生きとした馬が印象的な作品。
いかがでしたでしょうか。鏝絵マップを元にライターが歩いたのは1時間20分程でした。楽しく鏝絵を見ながらなのであっという間で、まるで宝探しのような楽しさもありました。みなさんも一度、鏝絵巡りをしてみてはいかがでしょうか。
あなたが知っている地元のプチトリップスポットを募集しています。
件名に「プチトリップ」と入れてyosaroh.zimosh@gmail.comまで詳細をメールしてください!
内容は2024年04月18日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
Yosaroh
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。