全3回にわたってお送りしているNOASエリアの住民が本当に体験した怖い、不思議なお話・・・・。 第2怪となる今回は「隣のおじいさん」です。
Oちゃん
このお話はOさんが子供の時に体験したお話です。
Oちゃんはおてんばで、お母さんのお手伝いをするのが大好きな子供でした。回覧板が家に回ってくると、率先して次のおうちへ回覧板を持って行っていたそうです。
その日も回覧板が回ってきたのでOちゃんはお隣のおうちへ回覧板を持って行きました。
静かな昼間
ちょうど時間は午後の3時くらいだったそうです。
いつもなら誰か見かけるけれど、この時は誰も見かけることはなかったそうです。
ただのいつも通りの昼間の時間のはずですが、思い返してみればいつもよりすごく静かで不気味だっだかもしれない、とOさんは今となっては思うそう。
子供のOちゃんは何だか不思議な気持ちになりましたが、走っていつも通りお隣の家へ行きました。
隣の家
隣の家は留守の時は鍵がかかっているので、その場合は回覧板をポストに入れていました。
「ごめんくださーい!」
玄関の戸はその日開いていたので、Oちゃんは家の人に声をかけました・・・が誰も出てきません。このお隣さんは戸締りをきっちりする家だったのでこんな事は初めてでした。
「おかしいな~。聞こえんのかな~。ごめんくださーい!!!」
玄関も開いていて、居間の電気もついているのに誰の気配もしません。
諦めて回覧板を玄関先に置いて帰ろうかと思ったときでした。居間の奥から誰かが出てきました。
おじいさん
出てきたのはおじいさんでした。上下白のシャツと股引姿です。
Oちゃんはこのおじいさんを見たことがなかったので、てっきりお隣さんの親戚だと思って聞きました。
「ねぇ、おいちゃん、おばちゃんはどうしたん?誰もおらんのん?」
おじいさんは何も答えてくれないばかりかOちゃんに視線も合わせてくれません。
そればかりか骸骨みたいに痩せて猫背になった体でゆっくりゆっくりスローモーションのように玄関の方へ歩いてきます。
Oちゃんはおじいさんは耳が遠いのかと思ってもう一度大きな声で聞きましたが、相変わらず何の反応もありません。Oちゃんはだんだん気味が悪くなりましたが、それもなんだか失礼だと思い、おじいさんの反応を待ち続けました。
しかし、おじいさんはゆっくりゆっくり一点を見つめながら、まるでOちゃんの姿も見えていないかのように前を通りすぎ、玄関横の階段を上っていきました。
おじいさんの姿が見えなくなってから妙に恐ろしくなってきたOちゃんは、回覧板を置いて急いで自分の家に帰りました。家の中に入ってお母さんの顔を見てやっとホッとしたそうです。
親戚?
さっきあった不気味なことは気のせいだと思いたくて、Oちゃんはあった事をお母さんに話しました。
「さっきお隣に来てた親戚かなんかのおじいちゃんに話しかけたけど無視されたんよね~。」
すると、お母さんが、
「お隣に親戚のおじいさんなんて来てたかしら?」
と言うのです。とは言ってもお母さんがしらないだけかもしれないので、Oちゃんはお隣さんに会った時にこのことを聞いてみよう、と思いました。
おじいさんの正体?
次の日、お隣のおばさんにあったOちゃんはおじいさんのことを話しました。すると、
「何言ってるの?誰もいなかったよ。」
とお隣のおばさん。おばさんが嘘をついていると思ったOちゃんはなんで嘘なんかつくんだろう、と思っいましたが、おばさんは怪訝そうな顔をして、そんなおじいさんなんてうちにはいないし、誰もその時はいなかった、としか言わなかったそうです。
益々気味が悪くなってきたOちゃんは帰ってお母さんにおばさんとのやり取りを話しました。するとお母さんが言いました。
「そういえば、お隣の亡くなったおじいちゃんの見た目がちょうどそんな感じだったけど・・・・まさかね。
大人になったOさんはこの出来事があった時期がいつだったかは覚えていないそうですが、もしかするとおじいさんはお盆の時期に帰ってきていたのかもしれませんね。
内容は2024年04月18日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
Yosaroh
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