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ジモプチトリップvol.182 安産の神様と伝統の神事が残る 壺神社【吉富町】

公開日:2023年05月21日 (更新日:2024年04月15日)

ライター:Yosaroh

まだまだ様々な見所が満載のNOASエリア。地元だからこそ気軽にフラっと訪れることが出来るプチ名所を紹介していきます。

 

今回ライターが訪れたのは築上郡吉富町。国指定重要無形民俗文化財である豊前神楽に含まれている土屋神楽の本社でもある壺神社。こちらにはなんとも興味深い言い伝えや神事があるのだそう。

アクセス

県道113号線(中津豊前線)を中津市方面から豊前方面へ進んで行き、吉富町直江の交差点を左折します。少し道なりに進み、鈴熊山公園方面へ右折し、また道なりに進みます。この曲がり角がわかりにくいので、ナビで行くのがおすすめです。

 

公園を通りすぎ、少しすると右手に参道の鳥居が見えてきます。

境内へ

参道をくぐり、境内へ。ここからでもとても綺麗に手入れされているのが分かりますね。

境内

入口正面に拝殿と舞殿、そしてその手前に御神木があります。境内もさっぱりした雰囲気でとても気持ちが良い空間でした。

種子板碑

入口から左の位置にあるのが種子板碑(しゅしいたひ)と呼ばれる石碑があります。説明板によると、この石碑は鎌倉末期から室町時代に多く造られ、死者の供養、または自分や家族の死後の安寧を祈るものの2種類存在する、とのこと。

 

興味深いのは、こちらの石碑には梵字で金剛界曼荼羅が表されているということ。一番手前の石碑の東西南北にそれぞれ如来を表す梵字が刻まれています。通常は中心にも大日如来を表す梵字が描かれるそうなのですが、この石碑では突起の部分がそれに代わるものとして考えらているのだそうですよ。

信憑石

拝殿から左奥に進むと安産と防火の神様である、木花開耶姫がお祀りされています。その祠の隣には信憑石(または子安石)と呼ばれる石がお祀りされています。

 

この丸い石をひとつ持ち帰ってお祀りすれば安産になると言われているのだとか。また、この石は「借りる」といった形なので、後ほどお返ししないといけません。その際には川から新しい丸石をひとつ取ってきて、借りた石と一緒にこちらへ置くというルールがあるそうですよ。とてもユニークな風習ですね。

神社隣の敷地

神社の隣には広々とした公園のような場所がありました。偶然居合わせた地域の方にお話しを伺うと、こちらも神社の敷地の一部で、シーズンになると、どんど焼きが行われる場所でもあるのだそう。

水の神様

広場に石がお祀りされている不思議な場所があったので聞いてみると、こちらは水の神様を祀っているのだそう。

 

こちらの神社では、町指定無形民俗文化財ともなっている献水神事と水占いが1281年から続いています。毎年春と秋に占いが行われているとのことで、秋には献水神事が行われているのだそう。

 

献水神事では、近くの佐井川の堰(せき)がある場所にしめ縄で結界をはり、朝4時にそこから水を汲んできます。そしてその水に餅をつけて割れ方やカビの生え方で豊作を占うと言うお話しでした。

 

説明板では御神体の壺に水を入れて翌年の降水量を占う、とのこと。この水占いで五穀成就のために降水量が足りるのか、多いのか、といったことが分かるのだそう。

 

とてもユニークかつ貴重な伝統や史跡が残る壺神社。シーズンになると神楽も奉納されます。皆様も一度訪れてみてはいかがでしょうか。

店舗名 壺神社
住所
〒871-0834 福岡県築上郡吉富町土屋517

内容は2024年04月15日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

アバター

Yosaroh

コーヒー、洋楽、美味しいもの…etc…が大好きな多趣味の飽き性。 気になったら気が済むまでとことんのめり込むタイプ。 本人は石橋を叩き割るほどの堅実家のつもりだが、周囲からはおかしな自由人と思われがちなのがちょっぴり悩み。 WEBライティング実務士の資格保有。

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