まだまだ様々な見所が満載のNOASエリア。地元だからこそ気軽にフラっと訪れることが出来るプチ名所を紹介していきます。
中津市民には夏祭り、「鶴市花傘鉾神事」でもお馴染みの八幡鶴市神社。この夏祭りでは毎回不思議なことに雨が降るということでも有名です。そこにはある伝承が関係しているとか…。
アクセス
中津市街地方面から耶馬渓道路(国道212号線)をイオンモール三光方面へ進みます。するとイオンモール手前付近で左手に見えるのが、大分県指定の無形民俗文化財にもなっている八幡鶴市神社です。
境内へ
実はこちらの神社に足を踏み入れるのは初めてのライター。道すがら見えるその姿は一見普通…なのですが、よくよく見てみるとなかなか興味深いものがありました。
そのひとつがこちら。傘のような形をした建築物…。昭和生まれの方には懐かしの遊具、「回旋塔(かいせんとう)」をも思い起こさせるフォルム…。こちらの神社では花傘鉾神事という催事があるので、その際に傘鉾の台座として使用されるものと見て間違いないでしょう。
ライターはあまり傘鉾に馴染みがなかったので、装飾前後をイメージ、そして見せてくれるこちらの建築物はとても興味深いものがありました。
美しい
こちらは境内に設置されたゴミ箱…いえ、護美箱です。散らかったゴミを片付けることで美しさを護る、ということでしょうか。私たちも毎日使うゴミ箱ですが、こうすると瞬時に神々しさを放つアイテムに。
自宅のゴミ箱も「護美箱」と呼びたくなりますね。
正面
こちらの神社には入口となる鳥居が3つあり、境内と耶馬渓道路に面した箇所に1、境内奥に1、そしてこちらの階段を上がって右に更に耶馬渓道路に面して1ヶ所あります。
説明板発見
階段手前には説明板がありました。こちらの神社の所以矢伝承を紹介してくれています。
こちらの説明板によると、
かつてこの地で毎年水害の被害にあっていた。7人の領主は話し合いの末、この7人の中から1人の人柱を選出し、この災害を止めようとした。そして選ばれたのが湯屋弾正であった。弾正は人柱としての役目を果たすべく、すぐに断食の儀で身を清め始める…。しかし、弾正の家臣の娘、鶴が弾正への恩に報いるために自ら身代わりとなった。鶴は息子の市太郎と共に身を清める儀式の後、井堰(いせき。川の水をせきとめるせき)へ、その身を人柱として捧げた。以降、水害により堰が壊れることはなくなった。
という話が残っているのだそう。みなさまも同じだと思うのですが、率直にこの伝承を読んだ感想はこちらではないでしょうか。
「鶴よ、なぜ市太郎を道連れにした?!」
調べたところ、実は市太郎も人柱になることを自ら望んだそうです。
腰かけ石
階段を上って右手にある鳥居のそばには鶴市太郎腰かけ石なるスポットが。しめ縄もあり、大切に祀られている様子が分かります。更に調べたところ、鶴と市太郎が人柱となるその日にこちらに座って、自分の形見に、と髪を切った場所であるのだそうな。なんとこの石には鶴の手足の跡が残っているのだとか…。
更にはこの場所で鶴が「実は私は八幡の神様の化身で、堰を護る御神体となる。」という旨の衝撃的な告白をしているとの云われも残っているそうです。そして鶴は堰の御神体になり、市太郎は川の神様になったということです。
こちらの伝承にはいくつかのパターンがあるそうで、このパターンですと悲しい最後を遂げた母子のイメージが一変されますね。
本殿へ
最後にライターが向かったのはもちろん更に階段の先にある本殿。色味が独特なこちらの本殿の装飾も必見です。
伝承は知っているつもりでしたが、改めて調べてみると印象が大分変わったような気がします。皆様も一度、このスポットを訪れてみてはいかがでしょうか。
店舗名 | 八幡鶴市神社 |
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住所 | 〒871-0022 大分県中津市相原3218 |
内容は2024年04月11日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
Yosaroh
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