まだまだ様々な見所が満載のNOASエリア。地元だからこそ気軽にフラっと訪れることが出来るプチ名所を紹介していきます。

矢立宮（やたてみや）とも呼ばれている大根川（おおねがわ）神社。こちらの神社は宇佐神宮の境外社であり、あの日本伝統の妖怪とも関連があるのだとか。それでは行ってみましょう！

アクセス

国道213号線を中津市から宇佐方面へ向かいます。グッデイ宇佐北店を通りすぎるとここからは国道10号線へと変わります。すぐに右手にSUZUKIの看板がある奈良自動車整備工場見えてきます。奈良自動車整備工場の真横に道があるのでそちらを右折します。

新緑

第一の鳥居です。すぐ脇には国道10号線という大きな道路があるにも関わらず、この緑溢れる世界。全くの別世界ですね。

御神木

神社の最初の鳥居を潜ってから右手に見えるのは、この神社の御神木であろう大木です。近くにある木の棒で出来た看板には神社の名称「大根川神社」の名称と、由来が記されていました。看板には、

「宇佐神宮八摂社の一つ。『八幡宇佐宮御信託宣集』によれば八幡神が御修行の折、この川辺で大根を食されたという。」

と書かれていました。それで大根川神社なのですね。更に調べてみると、こちらの神社は矢立宮という別名称がありますが、それは720年に隼人征伐の際に大伴氏がここで必勝祈願のために矢を立てたことからきているのだそう。すでに名前の由来だけで様々な歴史があることがわかりますね。

境内へ

道なりに進んでいくと、境内へ辿りつきます。広々としていて気持ちがいいですね。

拝殿

こちらが拝殿。境内には説明板が設置されているのですが、そちらによると、この神社のご利益として、「失せ物が出てくる」というものがあるのだとか。失くしたものが出て来ずに困っている方は是非、お参りしてください。

また、こちらの説明板にはこちらの神社の名称の由来の別バージョンが記されていました。こちらの説明板には、宇佐宮記に「社女、大根の供養を奉る。（一部省略）大根は於保禰（示の箇所は衣へん表記）「おおね」と読むべし。」、と書かれていました。すでに名称の由来だけで3種類も…。歴史的な由来と伝承的な由来…面白いですね。

まだまだある

こちらの神社は他にも興味深いものがありました。

例えば神社では欠かせない狛犬。少し怖いようなユニークでチャーミングなような…そんな不思議な気持ちになります。

更に

そして本殿横には「今上皇帝（きんじょうこうてい）」と記載のある石碑とお社がありました。

こちらの神社の祭神は誉田別命（ほむたわけのみこと）であり、応神天皇のことです。応神天皇はその功績から、出世や成功、家族・家業運、そして武術の神様として有名なのだそう。

では石碑に刻まれた今上皇帝とは。そもそも、この名前は特定の天皇を指す言葉ではなく、当代、つまりその時の在位中の天皇を指す言葉であるのだそうです。上が天皇への敬意を表した呼称ですね。つまり、こちらの祭神である応神天皇を表しているのだと思われます。

あれは

冒頭でお伝えした妖怪の話は一体どうなっているのか、と思っている方も多いのではないでしょうか。お待たせいたしました。

あちらの奥に見える石碑が見えますでしょうか。実はあの石碑こそが件の妖怪と関わりがあるんです。

河童

石碑の近くまで行くと、「河童の次郎衛門の碑」と書かれた案内板がありました。

そう。こちらの神社と関連のある日本の妖怪…それは河童なんです！

河童の碑

こちらが自然石で造られたという、河童の次郎衛門の碑。2016年8月（No.254）の宇佐の市報（pg4）によると、こちらの石碑はかつてここから約200m南にあったものを移したのだそう。そして毎年春に、水害から地区を守ってくれた次郎衛門に感謝するお祭りが開催されているのだそう。（※現在の開催状況は不明）

すごいのが、このカッパ祭りは200年も続く特殊神事なのだとか。通常カッパ祭りは河童を封じるものが多いですが、こちらのお祭りは真逆なのがまた面白いですね。

宇佐市の市報No.254号はこちら♪→広報うさ Aug.2016 No.254

石碑の後ろ

石碑の後ろには階段があり、そちらの方へ行ってみると…次郎衛門を思わせるような川が。

数々の伝承が残るこちらの神社。一度訪れてみてはいかがでしょうか。