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秋晴(あっぱれ)!美味しい真鯛釣り

公開日:2021年10月04日 (更新日:2024年04月17日)

ライター:釣り師ウエキ

秋は釣り物いっぱい!今回はちょっと番外編。

先日釣行した蒲江での真鯛釣りの様子を詳しくレポートしたいと思います。

狙い方は筏からのフカセ釣り。もちろん釣り堀などではありません。

水深約10mほどの釣り場での、当日の釣り方やテクニック等を少しだけ公開します。

フカセ釣りや本格的に釣りを始めたい人必見です。

筏釣りに行く準備

9月中旬に大分県佐伯市の蒲江へと、この時期に狙える大型の真鯛釣りに出かけることにした。

当日お世話になる筏は蒲江町の丸市尾にある日高水産所有の筏で、数日前に予約の電話を入れた際に奥さんに近況を伺うと「チヌの大型はたまにでるがここ最近はあまり釣れていない」とのこと。

真鯛を狙う事を伝え、1~4番まである筏の4番筏を予約することにする。

ちなみに4番筏は港を出て10分ほどで渡れる一番港寄りに位置し、次いで1番、2番、3番と沖の方へと位置する筏の配置となる。

2番、3番筏は沖の磯近くに位置するため、ウネリのある日などは注意が必要になる。

釣行前に電話を入れ、当日の天気など海の状況を奥さんと相談することをおすすめする。

筏や船はもちろん磯釣りなども含め、渡船を利用したり所有物を利用させてもらっての釣りは事前に電話予約が必須となるので、忘れずに釣行日前日までに連絡をすること。

こちらは遊びでも、相手はそれが仕事になるため人数の段取り等もあるのでお忘れなく。

いざ出港!

事前の予約の際に「朝は夜明け頃の6時から筏へと渡します」とのことだったので、30分前の朝5時30分頃に現地に到着。

準備をしていると船長がやってきたので挨拶を交わし、近況を訪ねながら雑談をする。

こういった船長とのコミニケーションは重要なので、気軽に声をかけて一日楽しく遊ばせてもらう雰囲気を作る事を心がけたい。

停泊している船に荷物を積み込み、夜も明けてきて完全に明るくなってからいよいよ出港。

名護屋港を出て蒲江の綺麗な海を照らす朝焼けを浴びながら、当日の釣り場となる4番筏へと到着する。

渡船を利用しての釣りはライフジャケット(救命胴衣)は必須アイテムになる。

持っていない人は船長に伝えて常備している救命具を借りること。

尚、船に乗る前には乗船名簿に住所・名前・連絡先等の記載もお忘れなく。海上保安庁からの指示なので必ず記載して下さい。

釣り場へ到着し船長からロープを張っている位置や方向等を聞いていると「久しぶりの真鯛狙いのお客さんやから、上木さん頑張って釣って宣伝してよ!」と、船長からプレッシャーをかけられる。

何はさておき、海の状況を監察しながら釣りの準備を始めることにする。

マキエの重要性と作り方

この日は午前中の9時頃に干潮を迎えるため、朝のうちは引き潮を狙うことになる。

潮は足元から沖の筏方向へとゆっくりと流れているようなので、ポイントを手前の筏と沖に設置してある筏の中間地点に設定する。

この日用意したマキエはメーカーテスト品のチヌ用のマキエで、黄色の小粒の麦がふんだんに入っていてヒラヒラとルアー効果もあり、底に溜まってからはチャートカラーが目立ち魚の食い気を誘う配合となっている。

オキアミ6kgに対してテスト品のマキエを6kg加えたマキエを、粘りを出すため徐々に海水を加えながらグローブを嵌めてしっかりと手で練り上げる。

マキエを混ぜる際に真水を加える人もるが、私は必ず海水を使うことにしている。これには重要な訳があって、マキエの粉というのは内容物の性質上真水を加えることにより酸化する。ほとんどの場合各メーカーとも海水を利用することを前提に混ぜ方を説明している。

魚は酸化した物を口にするとエラをやられて死んでしまうので、酸化したものを当然嫌う性質がある。

こうしたことを防ぐため各メーカーは最近PH調整剤を入れるようになったが、それでも私は必ず海水を混ぜることにしている。

これはほとんどの釣り人が知ることのない事なので、一つの知恵として記憶して欲しい。

テスターの立場や長年のキャリアから覚えてきた知恵やテクニックを今後も少しずつ小出しにしていきます。

実釣開始

まずは筏の真下付近にマキエを入れ海中の魚の動きや潮の流れる方向にスピード等を観察する。潮は人が歩くよりも遅いスピードで沖の筏方向へと流れている。魚は特に気になるようなエサ取りもまだ見えずに釣りやすそうだ。

これくらい潮のスピードなら仕掛けを入れやすく風もないので、この日は00号のウキにG6のガン玉を針から30cmほど上に打ち、仕掛けが立たないように張りながらゆっくりと中層から底付近までを探るようにした。

ロッド:がま磯インテッサG-Ⅳ・1.25-50

リール:ダイワ銀狼2500番

ライン:サンラインオシャレ1.75号

ハリス:サンライントルネードコング1.5号

針  :チヌ針2号

ウキ :エイジア00号

以上のタックルでポイントを竿2本ほど先に設定し、まずは朝マズメの1尾を狙って仕掛けを投入する。

付けエサはオリジナルのダンゴエサ。魚粉ベースに諸々(まだ秘密)を練り込んだ自作のエサで食いは抜群!

1投目、ゆっくりと沈んで行くウキのスピードとラインの張り加減を注意しながらラインコントロールしていると、僅かな前アタリの後に一気に竿をひったくるアタリ。

いきなりのアタリに慌てず合わせを入れると、底を這い回りながらかなりの重量感で抵抗をみせる魚に大型のチヌか真鯛の予感。

走る時は走らせ、堪える時は竿でタメてを繰り返しながら竿の弾力で浮かせた魚は朝焼けに光るピンクの魚体が綺麗な大型真鯛。

無事に取り込みに成功し計測してみると59cmのビッグサイズ。

幸先の良いスタートに感謝し、続けて仕掛けを投入する。

日本記録級の魚

幸先の良いスタートに気持ち良く仕掛けの投入を繰り返すと、2投目にも同じように竿をひったくる強烈なアタリが私の竿を襲う。

何度も魚に突っ込まれながらもロッドの弾力を活かし、細いラインの為無理はせずにやり取りをし魚を浮かせると、先程よりも大きな真鯛が水面を割って上がってきた。なんとかタモに収め計測すると65cmの大型の真鯛。

もう今日はこれで満足と言いたいところだが、まだまだ大きいのを釣りたいのが釣り人の性。

続けてダンゴエサを針にセットし仕掛けを流していると、ラインがスッと動きゆっくりと海中に吸い込まれるように走る。

しっかりと合わせを入れやり取りを始めると、重量感こそ先程まではないにしてもかなりトルクのある魚でギュンギュンとロッドを曲げる強烈な引き。なんとか魚を浮かせ取り込んだのは見たこともないような大きさのヘダイ。

ここまで大きいとまるで「白い真鯛」。

本当にヘダイかと思いつつ計測してみると、なんと50cmジャストのどデカいサイズ。ヘダイの日本記録が57.8cmで、50cmオーバーは国内では年間でも数匹しか上がることのない大きさ。

なんとも貴重な1尾を手にすることができた。

当日の釣果

その後も仕掛けの投入を繰り返し、同様の釣り方で真鯛を狙っているとコンスタントに1~2kgオーバーまでの真鯛が釣れ続く。

途中、カンパチの子供のネリゴまでもがゲストとして楽しませてくれ、午後3時を迎える頃になると夕立がきたのでこの日は納竿とした。

当日の釣果はご覧の通り。

これだけの良型の真鯛が釣れることは中々ありませんが、たまにはこんな事もあるのが釣りの楽しさの一つ。

ボーズで終われば悔しさからまた釣りに。

たくさん釣れたら嬉しくてまた釣りに。

釣りは感動を得られる遊びでもあるので、みなさんも是非チャレンジしてみて下さい。

内容は2024年04月17日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

アバター

釣り師ウエキ

磯釣りを主体に九州各地の海をこれまで約30年間釣り歩き、 遠くは長崎の男女群島から地元の中津の海岸までと四季に合わせた釣り物を求めて幅広く活動しています。 ファミリーフィッシングから本格的な釣りまで、身近で遊べるような地元の釣りネタをタイムリーに発信していきます。

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