フォトライター「くぼ²ちゃんねる」が、地元の風景・人・物を通して感じた気付きや感動を、写真を通してお届けします。
幸せな時間
幸せな時間 親子犬
三月も半ばを過ぎた頃、数日続いた寒気も終わりを告げたようで、通り過ぎる風は春を思わせる暖かさを含んでいた。
この日僕は海の撮影に来ていた。
何の変哲もない早春の海を撮りたくて、この日僕が用意した機材はと言うと、このデジタルの時代に全く出番が無くなってしまったニコンF2に80-200mmの定番望遠ズーム。知ってる人は皆知ってるマニュアル露出マニアルピントのフィルムカメラだ。ほとんど動きのない風景撮影なので、これで問題ないだろうと考えた。しばらく堤防の上に座り光線状態がいい感じになるのを待っていた。
そろそろ良いかなと腰を上げようとしたその時、少し離れた草むらからゴソゴソという音と共にニ匹の犬が姿を現した。えっ、野良犬?今時?一匹はまだ子犬だ。寄り添っているのはお母さんかな?
どうやら僕の存在には気づいてないらしい。少しの間じっと様子を見ていた。
「ママ、お腹すいたよ」
「そうね、なに食べようか?」
「あのね、僕パンが食べたいなぁ…」
「うまく見つかるといいね」
暖かな風に乗ってそんな会話が聞こえてきそうだ。
そんな親子を撮ろうとしたが、久しぶりに使うせいかピントがうまく合わせられず少し慌てた。
とりあえず気づかれないように、そっと一枚だけシャッターを押した。
機械式シャッターの音は、思った以上に大きく響き一瞬ヒヤリとしたが親子犬の間に流れる幸せな時間をフィルムに封じ込めることができた。
連写の機能なんてもちろんないしピントが甘い事も分かっていたが、これ以上親子の会話の邪魔はしたくないと思った。
そして、親子の楽しそうな会話は、その姿が見えなくなるまで続いた。
結局この日僕が撮った写真はその一枚きりだった。
スリル満点なドア
スリル満点なドア
街を歩いていると面白いもの、気になるもの色々あってつい不審者のようにキョロキョロとしがちだが、その視線の先はほとんど前及び左右で上を見ることは少ない。と言うわけで、この日は立ち止まった時、上を見上げてみた。
すると、あった!!面白いもの?いやいや面白くはないか?
そう,怖いもの
出入り口?いや非常口?
ちゃんとハシゴみたいなものが付いてるから使用してるのかな?
それにしてもスリル満点なドアだなぁ
五月の頃
五月の頃
「春駒の頭上高く吹き流し」
4月も終わる頃、九重へ向かう途中ちょっと寄り道。
鯉のぼりを見下ろすところまで登ってカメラを構えた。
するとその時、奥の方から春駒が駆けてくる姿が目に入った。
若草をバックに春駒と鯉のぼり、三拍子揃っちゃった。
内容は2024年04月15日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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