携帯電話をズボンの前ポケットに入れて持ち運ぶ男性(特に肥満でない)は、そうしない男性に比べてパートナーの女性が妊娠までの期間が長くかかることが、北米とデンマークで実施された研究で明かになりました。

スマートフォンなどから発する電波の精子への影響については、これまで数多くの論文が発表されていますが、それらはいずれも精子の数や運動率との関連を調査したもので、関連するというものもあれば、関連しないというものもあり、結論は定まっていませんでした。

ところがこの研究では、精液検査結果ではなく、パートナーの女性が妊活を始めて妊娠に至るまでに要した期間との関係を調査しています。

つまり男性の携帯電話の持ち運び方が、女性が妊娠する力にどのように影響を及ぼすかについてこれまでに比べてよりダイレクトに調べられたというわけです。

2012年から2020年の間にデンマークで751名、北米では2,349名のパートナーの女性が不妊治療を受けていない男性に携帯電話の持ち運び方について回答してもらい、その後1年間、もしくはパートナーの女性が妊娠するまで追跡しました。

どんな結果だったのか・・・？

携帯電話をズボンの前ポケットに入れて持ち運ぶ男性は、そうでない男性に比べて、パートナーの女性が妊娠するまでにより長い期間がかかったことが分かりました。

また、前ポケットに入れている時間が長いほど妊娠までの期間も長くなることが分かりました。

BMIが25以上の肥満男性では関連しませんでしたが、BMIが25以下の標準体型の男性では、前ポケットに携帯電話を入れて持ち運ぶことが、妊娠するまでに長い期間がかかることと有意に関連しました。

標準体型の男性はパートナーの妊娠する力にマイナスの影響を及ぼすことが示唆されましたので、妊活中もしくは妊娠を考えている方は携帯電話の持ち運び方を見直してくださいね！